悪い本

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悪い本

宮部 みゆき  (著), 東 雅夫  (監修), 吉田 尚令 (イラスト)

 

話題の怪談絵本、シリーズの1作目。

 ネーミングもストレート、悪い本。

 

時代物から現代物まで多くのミステリー、怪談ものを書かれている宮部みゆき著とあって、

かなり話題になっている絵本です。

 

一言一言が、深いです。

 

大人が読んでもひんやり感が漂ってくるような・・・そんな絵本です。

 

気味が悪い静けさを感じるので、小学校の高学年から中高生向きなような感じがします。

 

誰かのことを「憎い!いなくなればいい!」とか、「世界一嫌い!」とか思ってしまうこと、

誰にでも、人生の早い時期に1度や2度は訪れます。

 

押しとどめなくてはならないんだろう、こんな気持は・・・でも、憎い!

そんな気持ちを肯定してくれるような、そんな存在。

 

単に暗いとか、怖い、とかじゃなくて、もっと違った感情が沸き上がってくるような、

そんな気持ちにさせてくれる絵にもぐんぐん惹きこまれます。

 

賛否両論あると思いますが、

私は、

「暗闇があるから光の存在を感じることができ、悪があるから善を際立たせることが出来る」

そう思っているので、この絵本のこの存在感、なくてはならないものに感じます。

きっと、ずっと図書館で読み継がれていく本になると思います。

 

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”出版社からのコメント

子供たちは、おばけが大好きです。<br/>不思議な話、怪しい話、怖い話が出ると、いきいきと目を輝かせて聴き入ります。幼いころから怪談に親しむことによって、子供たちは豊かな想像力を養い、想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育み、さらには命の尊さや他者を傷つけることの怖ろしさといった、人として大切なことのイロハを自然に身につけてゆくのです。<br/>私たちが人生で初めて出逢う書物である「絵本」を通じて、良質な本物の怪談の世界に触れてほしい――そんな願いから「怪談えほん」シリーズは生まれました。<br/>執筆陣に迎えたのは、日本を代表する怪談文芸や怪奇幻想文学のプロフェッショナルたち。それぞれの作家陣、画家陣が、この企画に賛同して集結しました。研ぎ澄まされた文章が、実力派画家によりビジュアルで表現され、今までにない美しくて深みのある怖い絵本ができました。子どもはもちろん、大人にも読み応えのある作品です。「怪談えほん」の世界を、じっくり味わってください。” Amazonより

 

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