平松 洋子
私は物欲はそう強くない方だと思う。
けれど、物には多少こだわりがあるほうで、好き、ときめくものが興味の対象となります。
旅に関しては、いわゆるツアーでは、行ったことが無いと思います。
往復の航空券+自分でネットで選んだ宿泊地+ガイドブック片手に、とにかく歩く。
ひたすら歩く、それも1人で。
彼女の物や旅先で出会う人達に対する愛情が感じられて、
どのページもとても素敵!
その中のひとつ、
〜くつろぎの時間を紡いで〜
”白い煙、奥深く
正黄奇楠沈香
台湾・台北
「沈香は神さまと向かい合うときに焚くお香です。立ち上る一本の白い煙を静かに愉しみ、しだいに無の状態に近づいていく。
空寂、つまり雑念のない世界に入って行くことができる、このお香はそんな香りなのです。」”
このお香に憧れて、
「いつか台北にいったらきっと買ってこよう!!!」とひそかに楽しみにしていました。
台北に実際に行くことができ、このお店を訪れました。
お店自体が骨董品のような風情があり、あたりの喧騒を忘れさせてくれる静寂に包まれていました。
「このお香にずっと憧れていて、ようやく来ることが出来ました。」
とお話したところ、天然の木がどれほど時間をかけてこのお香の原材料となるか、またそれの希少価値について、
とても丁寧な日本語で話して下さいました。
最近、少し瞑想ができるようになってきました。
あぐらざになって、目を閉じて、深く息を吐いて、すって・・・。
このお香を焚いて自分のなかに入って行くと、そこは広く荒涼とした場所だったり、
深遠な深い森の中だったり・・・・。
私にとって、とっても甘美なひとときです。