人生があと1時間だとしたら

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君に贈る最後の手紙
リチャード&クリスティーン・カールソン  田内 志文 訳

人生があと1時間だとしたら、あなたは誰に、何を伝えますか?

リチャード・カールソン
アメリカ合衆国の作家・心理療法士・動機づけ講演者。
代表作の『小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと』(邦訳: サンマーク出版)は、アメリカ合衆国において2年連続でUSAトゥデイのベストセラー本となり、出版業界の歴史を作った。
同作はニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに101週に渡って掲載され、135か国で出版、ラトビア語、ポーランド語、アイスランド語、セルビア語のほか26か国語に翻訳された。

私は彼の飾らない等身大の文体や平易な言葉かけが大好きで、『小さいことにくよくよするな!』シリーズを始め、彼の本は殆ど持っている。
くよくよした時、迷った時、落ち込んだ時、彼の本にどれほど助けられたことか。

読んでいるうち、本当に目の前の一大事と思っていたことが、なんでもない、
ただの通過点に思えてくるんだから、ほんとうに不思議だ。

先日、ふっと「そういえば私、大好きなリチャード・カールソンさんの顔知らないのよね〜♪」なんて、
気楽な気持ちで検索したところ、45歳の若さで、出張中の飛行機の中で肺塞栓により急逝していたことを知り、愕然・・・・。

亡くなる3年前の結婚記念日に最愛の妻クリスティーンに宛てて、自分の人生があと1時間で終わると仮定して、
どれほど愛しているか、どれほど自分が今幸せかを綴った手紙をプレゼントした。

 

もし人生が残りあと1時間で、たった1本しか電話がかけられないとしたら、誰に、なにを話すだろう・・・。なぜ今、そうしないのだろう?

 

というリチャード。

 

”自分はいったい人とどんな関係を持ちたいと思っていて、
人から何を受け取り、人に何を分け与えたいのだろう?心よりの感謝という何よりも深い愛情。
この大切な贈り物を心に留め、人と分かち合わずにいる理由はなにもないはずです。
なぜ、あなたはその時をただ待っているのでしょう?”

 

というクリスティーン。

この二人の言葉の重みを感じてもらえたならと思います。

本の末尾にリチャードが大好きだったという詩が載っていたので引用します。
この詩は有名ですね。

 

ノーマ コーネット マレック・作 佐川 睦・訳
『最後だとわかっていたなら』

あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても
わかってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう

たしかにいつも明日はやってくる
でも もしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

そして わたしたちは 忘れないようにしたい

若い人にも 年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人を抱きしめられるのは
今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから

微笑みや 抱擁や キスをするための
ほんのちょっとの時間を どうして惜しんだのかと
忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかと

だから 今日
あなたの大切な人たちを しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつでも いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう

「ごめんね」や「許してね」や
「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を持とう
そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから

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