”適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状がみられることもあります。
ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。でもストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。そういった場合は、カウンセリングを通して、ストレスフルな状況に適応する力をつけることも、有効な治療法です。
抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの情緒面の症状があります。置かれている状況で、何かを計画したり続けることができないと感じることもあるでしょう。また行動面では、行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることもあります。子どもの場合は、指しゃぶりや赤ちゃん言葉などのいわゆる「赤ちゃん返り」がみられることもあります。不安が強く緊張が高まると、体の症状としてどきどきしたり、汗をかいたり、めまいなどの症状がみられることもあります。
適応障害ではストレス因から離れると症状が改善することが多くみられます。たとえば仕事上の問題がストレス因となっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、緊張して手が震えたり、めまいがしたり、汗をかいたりするかもしれませんが、休みの日には憂うつ気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができる場合もあります。しかし、うつ病となるとそうはいかないことがあります。環境が変わっても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分は続き、何も楽しめなくなります。これが適応障害とうつ病の違いです。持続的な憂うつ気分、興味・関心の喪失や食欲が低下したり、不眠などが2週間以上続く場合は、うつ病と診断される可能性が高いでしょう。”
厚生労働所ホームページより
何かいつもと違うな?
調子が出ないと感じたら、
ご自分を客観的に観察してみましょう。
まずは自覚すること。
同じ環境でも人によりストレスと感じる方とそうでない方がいます。
みんなが大丈夫なんだから、私だって・・・。
みんながなんともないのに自分だけ辛いなんて甘えている・・・。
そんな風に自分を抑圧することはやめて、早い時期に誰かに相談してみましょう。
そして出来るなら、まずはストレスから離れてみること。
離れるといつもの自分に戻れるようならまだ大丈夫。
仕事や家族など、ストレスの原因となる『ストレス因』から離れることができない場合、
受け止め方を変えていく、認知行動療法や
ストレスの原因と心身の状態の両方に焦点を当てて、解決法を探っていく治療があります。
アートセラピーは後者です。
適応障害やうつにならないためには、日頃から自分自身をよく知り、
ストレスに対処する方法を身につけておくがポイントかもしれません。