セラピーを開始して、何回目かのセッション中に、
その方が何かをしている姿が、不意にヴィジョンとして頭に浮かんでくることがあります。
その多くは元気な状態で、何かをしている姿です。
普通、人間は『元気』が普通らしい。
何らかのストレスでどんどん、元気(もとのき)が抜けていき、
邪気がたまり、病気になる。
(昔、北京に住んでいた頃、気功を習ったことがあり、その時に得た知識。)
柔らかなワンピースに身を包んだ姿がショーウインドーに映っているショッピング中のヴィジョンだったり、
リラックスした部屋着で友達に囲まれて騒いでいるといった、旅行でのワンシーンだったり。
湖で毛糸帽をかぶって、釣りをしているところだったり。
どうしてだかわからないけど、はっきり見える事がよくあります。
セラピーも、もうそろそろ卒業かなと思える頃、『最近のご自分』という題で、絵を描いて頂くと、
ビジョンで見えていたそっくりのシーンがそこに・・・。
最初の頃はとても驚いたけれど、
最近ではあまり驚かなくなってきました。
私が元気(もとのき)に溢れた、その方の姿を、ビジョンとして見てしまうと、
その状態なるにはどうすればいいかを、
毎回のセッション時のその方の印象、眼の色、視線、言葉、そして描く絵から、
その時、その時の状態を考慮しつつ、セラピーや言葉かけを慎重に組み立てていく自分がいるから。
この力にとても、助けられています。
自分で自分を信頼している一つです。
すべてのクライエントの方が継続して通ってきてくださるわけではありません。
途中でやめちゃう方の傾向として、
先が見えないとおっしゃって、焦る心で見切ってしまう方が一番多いかな。
セラピーの途中でも浮き沈みももちろんあります。
深い闇に沈んだような気持ちを持て余し、自暴自棄っぽくなったり、
不安でいてもたってもいられなくなり、転院を繰り返したり、
さらに、深く沈んでしまったり・・・。
それでもクライエントさんが諦めない限り、ずっと未来に向かって一緒に歩いていきます。
実はヴィジョン、プライベートでも見えてしまう時があります。
悲しそうな目、明らかに心と違う言動をしている人は、すぐに目に飛び込んできてしまう。
職業柄仕方ないかもしれませんが・・・。
沈んだ心を感じてしまうと・・・つまり、
一度気になると、観察してしまいます。
その方が、ご自分の長所を見つけられない時でも、私には見つけることができます。
そこで何らかし始める自分がいて、つまり声掛けや提案。
そんな何らかの操作をしているような自分が、時として許せない気持ちになったり、
嫌いだったりします。
そんな自分を全部ひっくるめて好きになることが、今の私にとても必要なことだってわかってるんだけどな。