以前、展示会のコンベンションブースイメージや製品の企画段階のイメージを制作する
というお仕事もしておりました。
必要に迫られ、集中してプロダクトデザインを中心にデザインを学んでいた事があり、
その時の授業でユニバーサルデザイン の勉強をしました。
”ユニバーサルデザイン(Universal Design、UD)とは、文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいう。”
ユニバーサルデザイン7つの提案
使う人がだれであろうと、公平に操作(そうさ)できること
できるかぎり、すべての人が、いつでもどこでも、同じように使いこなすことができる
使用するときの自由度(じゆうど)が高いこと
たとえば、右ききの人でも、左ききの人でも、思いどおりに使える
使い方がとっても簡単であること
ひと目見ただけでも、すぐに使い方が理解(りかい)できるわかりやすい作り
わかりやすい情報で理解しやすい
使う人の知りたいことが、わかりやすくていねいに説明されている
使うときに安全、安心であること
うっかりミスで、まちがった使用をしても、できるかぎり危険につながらない
使用中からだへの負担が少ない、少ない力でも使用ができること
長い時間使っても、どんなかっこうで使用しても、疲れにくい
だれにでも使える大きさ、広さがある
使う人の大きさや、姿勢(しせい)、動きに関係なく、ラクに使いこなすことができる
色覚バリアフリーについて
色覚異常の方はこのように見えている!?
地下鉄の路線図への取り組みなどが行われているのを知りました。
ハンディキャップとデザインについてずっと興味があり、先日、
『こころを動かすデザイン・アート「ハンディキャップ」の未来を変える』というイベントに参加しました。
松葉杖とは今まで全く縁がなかった私です。
- 重くて疲れる。
- 歩いているとアジャストメント等のパーツが摩耗し音がカチャカチャとなる。
- ビスがストッキングや洋服、鞄に引っかかる。
- 自分に合ったサイズがない
という問題点があることを知りました。
これらをすべてクリアにし、さらに
「デザイン性と機能性を両立させることで、利用者がポジティブに捉えられ、社会とポジティブに関係をもつことのできる製品」
コンセプトのもと誕生した松葉杖。
”ドライカーボン(CFRP)を使用した世界最軽量の松葉杖。
オートクレーブ成形したことにより、約310gと驚異的な軽量化と高強度を実現することで、体への負担を軽減し、より快適な暮らしを可能にした松葉杖です。”
このコンセプトほんとうに素敵だなあと思います。
前置きがとても長くなったのですが、
このデザインをされた山崎晴太郎氏と名刺交換をさせていただきました。
http://scape.vantan.com/professional/creatorinterview/201011/maclainc.php
私は実は本当の意味での自己開示が苦手です。
小さい頃から人からは悩み事の相談を受けても、自分からは悩みをを打ち明けることができない・・・。
それが一瞬にして、
「この人は今、集中してくれていて、心を開いて私の話を聞いていくれる」と感じられたのか、
気がつけば、大胆にも、自分の今抱えている課題について話している自分がいました。
時間にすると3分ほどでしょうか。
とてもつたない話し方をしていたと思うのですが、
まるでスポンジが水を吸い取るかのように言葉の端々まできちんと受け止めて下さり、アドバイスをして下さいました。
ほんとにほんとに感動しました。
「目の前にいる人に集中し、相手の話す言葉を一字一句意味を正確に捉え、受け止め、さらに的確にアドバイスをする。」
なかなかできることでは無いですよね。
目の前にいる人を優先順位の1番にすることで、相手の心をこれほど惹きつけるんだということを、
身を以て感じた貴重な時間でした。
山崎晴太郎氏の澄んだ瞳がとても印象的でした。
普段の山崎氏がどのように対象物を見ているのかが少し感じられたような気がしています。
心を開いて様々なものを見つめている・・・・・からこそ、
生まれてくるデザインや紡がれた言葉があんなにも素敵なのかな。