アラン・コーエン 牧野・M・美枝 訳
新緑の木々を感じさせる、おしゃれで、ほっとする装丁だな。
最初に手にとったときにそう感じた本ですが、読み始める前には
「人生の答えはいつも私の中にある・・・。
そんなバカな・・・。
私は、未熟でいつも混乱していて、正しい答えがどこにあるのか知りたくて、
いつも必死で答えを求めている・・・。
人生の答えがいつも私の中にある人は、特別な人で、でなきゃ、ものすごく悟った人だろう・・・。」
そんな反発を感じていました。
文章は優しく心に直接語りかけてくれるようで、
出てくる人物にも容易に感情移入ができます。
なぜ、苦しみが与えられるのか?
なぜ、失うものがあるのか?
なぜ、かなわない望みがあるのか?
なぜ、人と別れるのか?
なぜ、悩むのか?
なぜ、生きるのか?
これらについて悩んだことのある方は是非読んでみてください。
それぞれの章の末尾には鍵となる言葉が記され、
実際にその感覚を自分のものにできる『実習』が載っています。
この本を読み終えたあとは
今まで感じたことのない安堵感で包まれました。